일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

しおばな

塩花

豊島 与志雄

豊島 与志雄의 塩花(しおばな)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,421자 · 25화면

아오조라 문고

この二つの例外が、彼の気分にちょっと陰翳を投じた。なぜなら、その二つがまた、彼と彼の恋人たる彼女とを隔てるものでもあったのである。美しい手指と、顔の表情の特殊な美しさとを、彼女は持っていた。

彼が吉村氏を久しぶりに訪問した時、彼女がそこに来ていた。室にはいると、吉村氏と彼女とが同時に彼の方へ向けた眼色の動きで、彼は自分のことが二人の口にのぼせられたのを知った。理由はすぐ腑に落ちた。彼が時々出入りする波多野邸に、彼女は寄寓していたし、彼は面識があったのである。だが、ちと不思議なことには、吉村氏も彼女もそのことについては何とも言わなかった。それで彼も、ただ会釈しただけで、そのことには触れなかった。

吉村氏と彼女とは、先刻からの続きらしい話をはじめた。戦争のこと、蜜柑畑のこと、温泉のこと、病気のこと、奇術のことなど、話題はさまざまに変転し、而も二人の間だけの暗黙の了解の上に変転したので、第三者には何のことかよく分らなかった。その上、文学者吉村氏の話なるものが元来、現実の事柄と小説中の事柄とが同じ比重で混交する性質を持っていた。それ故、山口は二人の話に興味も持たず、煙草をふかしながらぼんやり他事を考えていたが、その時、ふと彼女の美しい手指が眼にとまった。