후리가나로 읽는 일본 고전
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きょうかいなきさべつ
境界なき差別
丘 浅次郎
丘 浅次郎의 境界なき差別(きょうかいなきさべつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,992자 · 18화면
二
動物と植物とを比べても、犬猫や、梅桜などのごとき高等の種類だけを見ると、その間の境界は、きわめて明らかであるように思われるが、だんだん下等の種類を比較すると、終にはとうてい区別ができなくなる。根が生えて動かぬ虫や、尾を振うて游ぐ藻の仲間には、藻とも虫とも判断し兼ねるごとき生物がいくらもあるが、かような種類は動物学の書物には動物として記載し、植物学の書物には植物として記載してある。
二
われらはつねづねかくのごとき、差別あって境界なきものばかりを見慣れているゆえ、生物以外のものを見るにあたっても、相異なったものの間に明らかな境界が有るか否かをまず疑うてかかる習慣が付いて、何ごとを論ずるにあたっても、まず第一に、境界の有無を考えてみるが、かくすると、世人が当然境界のあるごとくに思うている所にも実はけっして明らかな境界のないことを発見する。差別あって境界のないことの誰にも明白に知れるものももとよりすこぶる多い。例えば、晴天、雨天というごときも、その一例であるが、日が照っていれば確かに晴天、雨が降っていれば確かに雨天で、その差別はきわめていちじるしいが、その間には種々の程度の曇天があって、晴天とみなすべきか、雨天と心得てしかるべきか、判断に苦しむような天気もなかなか多い。