후리가나로 읽는 일본 고전
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なつのそうれつ
夏の葬列
山川 方夫
山川 方夫의 夏の葬列(なつのそうれつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 60,161자 · 122화면
女もベンチから離れた。
公園の出口に歩くと、追いすがるように海のどよめきが薄墨いろの空間にひろがり、地べたにも鳴動がひびいてくる。幅のある舗装道路との境の、車を入れないための柵のところまで来ると、女は足をとめた。ホテルの隣りの花屋が数個のライトを点け、夕闇の中に、そこだけが小さな舞台ほどの明るさで照らし出されていた。
未来が途方もなく厚い重い灰色の壁のようにしか感じられないのに、しかし、たってみると時の流れは一つの欠落のように素早かった。
たしかに、あっという間に街にはクリスマスがきていた。
真弓との二人のアパート暮しは、たのしくもつまらなくもなかった。良子はほとんどの時間を、留守番役としてすごした。
夫とは一度も逢わなかった。夫も規則的に小切手を郵送してくるだけで、手紙はなく、電話もかけてこない。おかげで良子は、ほとんど夫を思い出すこともなかった。
イヴの夜、真弓は所属しているプロダクションのパーティに良子を誘った。もちろん良子はことわった。
「私は一人でいたいんだし、そのほうがいいの。気を使わなくてもいいのよ」
「私は徹夜よ」と真弓はいった。「あなたがいるおかげで、私、このごろすごく品行がいいでしょ? たまには外泊、大目に見て」