후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆめのさつじん
夢の殺人
浜尾 四郎
浜尾 四郎의 夢の殺人(ゆめのさつじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,670자 · 26화면
然しどんな話にでも、興味をもとうと努めているのである。
その一つさきの群衆の中心には角帽を冠った大学生風の男が手に一冊の本を携えてしきりに喋舌っている。否どなっている。
「諸君は恐らく、そんな事はめったにあるものではないというだろう、と思うから愚かなんである。君等は法律を医者の薬と同じに考えているから困る。薬は病気にかかってはじめて要るものだ。然るに法律はそうでない。君等が一時たりとも法律を離れては存在し得ない。たとえば君等は大屋に渡した敷金なるものは如何なる性質のものか知っているか。よろしい。之は或いは知っている方もあろう。ところで君等の中には大屋もいるだろう。その人々はその敷金を消費することがはたしてどの程度に正しいか知っているか。今日君等は電車で又はバスでいや或いは円タクでここへ来たろう。電車に乗って切符を買うことはどういうことか知っているか」
大学生と見える男は法律の話をしている。
藤次郎は、法律なら俺には判るぞ、とその男の話をききはじめた。
「抑も電車の切符は、片道七銭也の受取であるか、それとも電車に乗る権利を与えたことを認めた一つの徴であるか、之が君等に判然とわかるか。