일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おおいがわおくやまのはなし

大井川奥山の話

木暮 理太郎

木暮 理太郎의 大井川奥山の話(おおいがわおくやまのはなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,724자 · 20화면

아오조라 문고

中に、目細の淋しく囀る声のみが耳に入るのであった。

大粒の霧を横なぐりに叩き付ける強い西風に吹かれながら、丈の高い偃松を押分けて、大尾根から南にはずれているガッチ河内の岳(地図の仁田岳)に往復する。三十分とは懸らなかったが寒さに顫えてしまった。尾根の西側には舟底に似た草原の窪地が続いて、目のさめるような鮮黄色の信濃金梅や珍車の花などが咲いている。二、三の隆起を一上一下しながら通り過ぎ、嶄岩の兀立した急斜面を登ると、霧の中から岩の尖塔が高く現れた。仁田河内ノ岳(地図の茶臼岳)である。岩塔の下には小さい鉄の剣が幾つも奉納してあった。皆赤錆びた古い物ばかりである。頂上の岩にしがみ付いて霧の霽間を待っていたが、更に薄れ行く模様もないので、風下の岩蔭に休んでいた案内者人夫を励まして、心あての方向を指して下りに向った。切り明けの跡を失ったので尾根の続きが判らぬ、それを探している中に案内者とも人夫とも離れ離れになってしまった。ふと好い路に出る、おかしいぞと思いながらも、易きに就きたがるのが人情で、尾根を左に捲くようにして暫くそれを降って行く、余り下りが激しいので田代方面では少しも知らないという頂上に奉納してある剣と思い合せて、これは信州側から此山に登る道であると気付いて引返した時には、全く方向に迷って岳の頂上へも戻れ