후리가나로 읽는 일본 고전
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おおしまができるはなし
大島が出来る話
菊池 寛
菊池 寛의 大島が出来る話(おおしまができるはなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,856자 · 20화면
果して夫は電報配達夫であった。が、手に持って居るのは、電報の紙片ではなく、赤い電話郵便の紙片であった。彼は少し安心した。彼の友人の荒井は、何かと云うと直ぐ電話郵便を利用する男であった。譲吉は「荒井の奴、又何処かへ俺を誘いだすのだな。」と思いながら、その赤い紙片を読み始めた。がその文句は、譲吉の夢にも予期しなかった事実を報じて居た。
『コチラノオクサマガ、サクバンオナクナリニ、ナリマシタカラ、オシラセシマス』彼は、こうした文句から激動を受けながら、差出人の名を探ったが、夫は何処にも書いてなかった。が、彼が差出人を確めようとしたのは、彼にとっては余りに重大な事実を、承認する前の躊躇に過ぎなかった。彼の頭には夫が何人の死を、報じてあるかがもう的確に判って居た。彼は広い東京に於て、オクサマと云われる人に、ただ一人しか知人を持って居なかった。夫は云う迄もなく、近藤夫人である。近藤夫人の死! 夫は他の何人の死より、現在の譲吉に取っては、痛い打撃であった。譲吉は赤い紙片を凝視したまま、一時茫然として居た。が能く見ると、発信人新橋二七八一番と、電話番号が書いてある。