후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,722자 · 286화면
竜之助を先生と呼ぶのは、お雪ちゃんにカブれたものでしょう。
「貴船様の前まで出て見ますと、あなたのこちらへおいでになるのが、よく見えたものですから、急いで、あとを追っかけて参りましたよ」
竜之助のそば近く歩んで来るこの水っぽい後家さんは、よほど急いで来たと見えて、額のあたりに汗がにじみ、まだ息がせいせいしている。
誰にたのまれて、そう急いで来たのだ。
「ねえ、先生」
と後家さんは、いよいよなれなれしく近づいて来て、息を切り、
「今日はお一人ですか。鐙小屋へいらっしゃるのでしょう。留守ですよ、あそこは。神主様は室堂へ行って、おりません……ええ、先廻りをして見届けて参りました。この間はお雪ちゃんに手を引いていただいておいでになりましたのに、今日はお一人でよく道がおわかりなさいましたこと。鐙小屋においでになっても詰りませんから、このお池の周囲を歩いてごらんになりませんか。いいお天気で、ホカホカとして春先のような心持が致しますね。このお池を廻って御一緒に宿へ帰りましょう。それともこんなお婆さんと一緒ではおいや……」
竜之助でなくてもゾッとしましょう。
無名の沼のほとりを、肪ぎった後家婆さんと、竜之助とは、ブラブラと歩いて行きました。