후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,722자 · 286화면
という声だけがよく聞えました。
その晩、薩摩屋敷へまた数名の新来の客がありました。そのいでたちはみな先日のお神楽師の連中と同じことでありましたが、なかに一人、弱冠の貴公子がいたことを、邸について後の周囲のもてなしと、笠を取って面を現わした時に初めて知りました。
翌朝になって見ると、この貴公子は上壇の間に、赤地の錦の直垂を着て、髪は平紐で後ろへたれ、目のさめるほどの公達ぶりで座をかまえておりましたが、やがて、その周囲へ集まったこの屋敷の頭株が、みな臣従するほどに丁寧に扱っているのが不思議で、
「そちたち、わしは飛騨の国を取りたいと思うて、そちたちを頼みに来たのじゃ、助力してたもるまいか」
猫の児をもらいに来たような頼みぶりでこういいましたから、豪傑連中も度胆を抜かれたようです。
その時に例の南条力が少しく膝を進ませて、
「その儀につきましては、昨日池田殿より一応のお話をうけたまわりましたが、飛騨の国を御所望は、まずおやめになった方がよろしかろうと心得まする」
「何故に?」
そこで南条力は、昨日お神楽師の長老と内談的に議論をたたかわしたその要領を、再び貴公子の前でくりかえして、結局、飛騨を取るよりも、甲州を略するのが急務だという意見を述べると、それを聞き終った貴公子――昨晩、池田なるものはその名をたしか高村卿と呼び