일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 159,272자 · 313화면

아오조라 문고

「吉本が行って、松浦を打ち込んで来たから、まあ怪我も大きくならずに済んだ」

といって仏頂寺は、斎藤歓之助のために、九州へ雪辱戦に赴いた同門の吉本豊次と、松浦との試合について、次の如く語りました。

無論、吉本は歓之助の後進であり、術においても比較にはならない。しかし、この男はなかなか駈引がうまい。胆があって、機略を弄することが上手だから、変化のある試合を見せる。歓之助すらもてあました相手をこなしに、わざわざ九州へ出かけて、松浦に試合を申しこみ、さて竹刀を取って道場に立合うや否や、わざと松浦の拳をめがけて打ち込み、

「お籠手一本!」

と叫んで竹刀を引く。

「お籠手ではない、拳だ」

松浦は笑いながら、その名乗りを取合わない。無論、取合わないのが本当で、戯れにひとしい振舞で、一本の数に入るべきものではない。

ところが、吉本豊次はまた何と思ってか、取合わないのを知らぬ面で、竹刀をかついで道場の隅々をグルグル廻っているその有様が滑稽なので、松浦が、

「何をしている」

と訊ねると、吉本は抜からぬ顔で、

「ただいま打ち落した貴殿の拳を尋ねている」

この一言に、松浦の怒りが心頭より発した。