후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 74,962자 · 145화면
「名古屋まで行くうちには、車力が追附いて来るだろうと思うんで。そうでなけりゃあ、持主が何とか言うだろう」
「ほんにいい御苦労だよ。それに何だね、ついているのは、穀物に熊の子じゃないの、判じものみたようだ」
「何しろ、親方、車力の奴が、車を置きっぱなしにして逃げちゃったもんだからね、車に乗っかって来たおいらが、車を引くようなことになっちまったんだ」
「おやおや、乗逃げだの、薩摩守だのということはよくあるが、引逃げなんていうのは新しい」
「どうもこれ、打捨っても置けねえからね」
「もしお前、車力が戻って来なければ、名古屋までそうして引張って行ってやるつもりかエ」
「どうも仕方がねえ」
「ほんとに、御苦労さまな話だ、まあ、そんなことも功徳になるかも知れない。駕籠屋さん、まあ、ゆっくりやって下さいよ」
とお角が言いました。今まで、自然の勢いで早駕籠のようになっていたのが、これから大八車と押並んで、かなり悠長な足どりをすることを、駕籠屋が余儀なくさせられましたから、
「済まねえね」
と米友が何とつかず詫言を言ったものです。
かくて駕籠と大八車とが押並んで、駕籠の中のキンキンする姐御と、大八車の梶棒にしがみついた精悍なる小冠者とが、そぐわない調子を、つとめて合わせながらの物語。