후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 86,467자 · 168화면
「ほんとに困ってしまいます」
ああ言えばこう言う弁信の着早々の理窟に、お雪ちゃんは何と挨拶していいか、悲しい面をして立ち迷うよりほかになくなっているのを、弁信は、そっけないもののように、
「では、わたくしは、これからそのお雪ちゃんのあるべくして、あるべからざるもののために出かけてまいります」
と言って、腰を一つかけるでもない弁信は、さっさと歩き出してしまいました。
「まあ、待って下さい、弁信さん」
お雪ちゃんは、たまり兼ねて跣足で飛び出したところへ、出逢頭に宇津木兵馬が帰って来ました。
宇津木兵馬は、そのあわただしい光景を見て非常に驚きましたけれども、追いかけるお雪ちゃんよりも、追いかけられる当人が、あまりに痛々しい、弱々しい、見すぼらしい、おまけに盲目としか見えない小坊主でしたから、それを遮りとどめようとする気になれませんでした。
いったん跣足で飛び下りたお雪ちゃん、それでも草履を突っかけたまま、坂路を下りて行く弁信のあとを、息せき切って追いかけました。追いかけると言ったところで、相手が、七兵衛でもがんりきでもありませんから、お雪ちゃんにも雑作なく追いつくことができました。