후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 254,021자 · 495화면
かくて、神尾の行方はわからないが、鐚は鐚であれから一目散に、横っ飛びに飛んだけれども、本来、転んでも只は起きないふうに出来ている男だから、横っ飛びにも一定の軌道があって、まもなく同じ三輪の町の、とある非常に大きな構えの門内へ飛び込むと、雪駄を片足だけ玄関の上に穿き込んで、
「た、た、たいへんでござります」
と言って、頬っぺたを抑えたままその玄関に倒れると共に、息が絶えてしまったのはかわいそうです。
百十
鐚が飛び込んで玄関に倒れた屋敷の中の広間では、十名ばかりが集まって、大きなしがみ火鉢を中にして、いろいろと話をしていました。
「三ツ目錐は、今日は大へん遅いじゃないか」
と、その中の一人が言いました、三ツ目錐といえば、むろん神尾主膳のことでしょう。してみると、神尾は、たしかにこの家を目的に出かけてきたものに相違ない。
「鐚が――そそのかしに行ったはずだ」
と同人の一人がまた言いました。鐚というのは即ち金助のことに相違ない。してみると、神尾が今日この席へ来ることも、神尾を誘惑に鐚を遣わしたことも、これらの連中の差金であるか、そうでなければ、いずれも同腹と見なければならぬ。