후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 254,021자 · 495화면
その時、不意に米友の後ろから風を切って、
「御用!」
「捕った!」
黒旋風のようなものが、後ろの浜屋の天水桶の蔭から捲き起ったと見ると、米友の背後から、さながら鎌鼬のように飛びついたのです。
「何だ、何をしやがる」
そこで、クルクルと二つのものが巴に廻ったかと見ると、その一つは忽ち遥か彼方の街頭にもんどり打って転び出したが、起き上ることができない。
それは、天水桶の蔭から飛び出した鎌鼬で、こなたの米友が、
「何だい、何をしやがんだい、不意に飛び出して、人をつかまえようたって、そうはいかねえや、用があるなら行儀作法で来な、おいらは、人につかまるような悪い人間じゃあねえんだぞ」
米友としては全く予想外の乱暴に出逢ったものですが、飛びついた方は理由なしにかかったのではない。「御用!」「捕った!」の合図でもわかる通り、これはたしかに職分を以て、この町の民の安寧のために、特に不穏な時節柄を警戒すべく巡回の役向のお手先である。今、密行中に、路上にうずくまる挙動不審の男を、相当以前から物蔭にかくれて動静をうかがい、いよいよ挙動不審を確めたから、そこで、旋風の如く躍りかかって、引捕えるべく飛びかかったものに相違ないが、それを曲者にいなされて、捕えらるべきものがここに踏みとどまって、捕うべき者が遥か彼方へ投げられて、そうして起き