후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠10(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 285,635자 · 558화면
米友は、一旦、寝床にもぐり込もうとしたが、また起き直って、荷物と、槍とを、念入りに一応調べて枕許へ置き並べると、襖を隔てての道庵が、
「べらぼう様、這い出してみたところで、そう易々と落っこちる道庵とは、道庵が違うんだ」
と、寝言のように言いました。
米友が道庵先生に対して、特に夜中に這い出しちゃあいけねえぜと、警告ようの文句を与えたのは、かなり意味深長なものが、あるといえばあるらしい。
それをいうと、道庵先生の人格に関するようなものだが、実は先生、旅へ出て、調子づいて脱線をやり過ぎることがあります。むしろ脱線が無ければ、道庵が無いといいたいくらいだから、道庵の脱線は天下御免のようなものですけれど、米友が眼に余ると見ている脱線ぶりは、自分の信じている従来の道庵の脱線ぶりとは、全く性質を異にしている脱線ぶりですから、米友が苦い面をして、警戒をはじめました。
一方、道庵の方から言えば、折角こうして、十八文をチビチビ貯めて旅へ出たことではあるし、町内でもともかくも先生扱いをされている手前上、そう無茶な発展もでき兼ねていたのが、無係累の旅へ飛び出したのですから、多少の人間味がわき出して来るのは、ぜひもないことでしょう。