후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠10(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 285,635자 · 558화면
多分本場のその幅十間、長さ四十間という大岩の上あたりで、飲みながら、わが道庵先生は、太平楽を並べているのだろうと米友が思う。
そこで岩角をくぐって下りてみる。この路はかなりあぶないが、米友の足では何でもない。そうしてまもなく木曾川のほとり、寝覚の床の一枚岩の上まで、難なく米友は下り立ったが、そこにはまだ誰もおりて来ていない。
米友ひとりが、寝覚の床の一枚岩の上に、脚下に滝なして漲る水の深さもはかりがたく、目もくるめく心地するというところの上に突立ちましたが、道庵の姿はいずれにも見えません。
「素敵だなあ」
と宇治山田の米友が言いました。木曾第一の勝景と称せらるる寝覚の床の一枚岩の上に立っても、米友としては、これ以上の嘆称の言葉は吐けないのでしょう。
その神工鬼斧に驚嘆して歌をつくり、または古えの浦島の子の伝説を懐古してあこがれたりするようなことは得手ではありません。また地質学上や、風景観の上から相当の見識を立てることも、この男の得意ではありません。
ただ、平凡な景色ではないという印象が、単に「素敵だなあ」の一句に集まって、「ナンダつまらねえなあ」とけなされなかったことだけが、寝覚の床の光栄かも知れない。