일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

中里 介山의 大菩薩峠16(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 268,946자 · 520화면

아오조라 문고

だが、お銀様にとっては、この「繊々初月上鴉黄」という一句が、また、なかなかに恨みの余音を残している一句でありました。

六十一

お銀様はその好きな新月を、よく故郷の空に於て見たものですが、その都度、やはり無意識に、「繊々初月上鴉黄」という一句を、まず念頭に思い浮ばしめられてくるのが習いとなっていましたが、最初のうちはただ何となしに、その一句が頭にうつり、それを無意識に口ずさんでみる程度のものでしたが、そのうちに、いつということなく一つの疑問に襲われたのは、「繊々たる初月」ということには何の異議もないが、「鴉黄に上る」というあとの半句が解しきれなかったのです。

鴉黄というのは何だろう。鴉という字はカラスという字だから、鴉がねぐらに帰り、空の色がたそがれで黄色くなる時分に、新月が上り出したという意味ではないかと、最初のうちは漠然と、そんなふうにのみ解釈していましたが、そのうちに、お銀様の研究癖が、単にそんな当て推量では承知しなくなりました。

そこで、書物庫へ入って古書を引出して取調べをはじめたことです。調べがすんでみると、全く予想だもしなかった意義と歴史とを発見することができました。