후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠16(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 268,946자 · 520화면
「でも、どこかで見たような人だ」
お銀様はこう言ったけれども、さりとて、どこの誰だということが、はっきり頭にうつって言ったのではありません。
そのうちに幸内は、また薦を卸してしまって、
「では、お嬢様、これからおともを致しましょう」
「行きましょう」
ここで、お銀様は幸内を召しつれて、ようやくこの墓地を通り抜けにかかりました。
幸内はおともをすると言ったけれども、どこへ向ってということに駄目も押さず、お銀様も幸内を召しつれたけれども、これからどこへと目的地を示すでもありません。しかし、まもなくこの陰惨不祥なる「墓穴」の地だけは完全に脱出すると、こんどはまた胆吹の裾野が瞭々として、秋の花野が広々として、琵琶湖が一面に水平線を立てました。その中を、お銀様の後ろに従いながら、幸内は、
「お嬢様、あれがあぶくの仇討なんでございます、わたしが、お嬢様のお小さい時にして上げた話でございますが、多分お嬢様はお忘れになったことと存じますから、また改めてお話し申しましょうか」
「あぶくの仇討――そんなこと、聞いたようにもあるけれども、全く思い出せない、お前またくわしく話して聞かせてちょうだい」