후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠19(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 319,771자 · 617화면
それというのも、前提の天下の形勢論が、やはり基礎を致しているのでありまして、どのみち、天下が大いに乱れる時は、京都の地がその颱風の眼になることは、日本の従来の歴史を見ても明らかな事実である。天下が大いに乱るる時は、人民の生命財産が保証されないことも当然明白である。親しく身を兵刃の中に置くことは武士のつとめである。地方の人民は、この武士に兵糧軍費を提供したり、徴発されたりする。工人は、その武士に武器と武装を提供することに忙殺される。そこで商人もまた、その害と益とを受ける方面が出来てくる。兵は戦うことを主とし、人は生きんことを主とする。治まれる御世に於ては、人の生命は衣食住によって保証されるけれども、戦乱の時はまず住を失い、次に衣を失い、最後のものが辛うじて食にありついて生きようとする。
生活に直接したもののほかは顧みるに遑がない。そこで、戦乱の度毎にまず災害を受くるものは文化の花である。文学であり、美術であり、建築であり、工芸である。保元平治以来、戦乱によって失われた日本の文化の最上の産物の残れるものは、失われたものより多いかも知れない。
来るべき公武の正面衝突の後に、また世界が応仁の昔になり、都が野原になって揚雲雀を見て歎く時代が来ないと誰が保証する。