후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠19(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 319,771자 · 617화면
猫におわびをしているのだか、人間におわびをしたのだかわからないほどに挨拶をして、足もとへ寄って来た猫を拾い上げると同時に、頬へ押当てて頬摺りをしながら、逃げるように出て行ってしまいました。それだけです。だが、それだけの出入りが、この部屋の空気を震動させたこと容易なるものではありません。震動ではない、ほとんど一変させてしまいました。
今は近藤勇も、虎徹も、清麿も、いずれへか影をひそめてしまって、残るものは、今の女性が残して行った雰囲気の動揺だけであります。眼の見えない方は、さのみ動揺はしなかったのかも知れないが、眼の見える斎藤は、美人の夜襲に心身を悩乱せしめられたと見えて、
「あれだよ、君、一件の女は、ああ、見ようとする時には見られずに、意外の時に、正体を、あのしどけない姿は、お釈迦様でも拝めまい、ああ、千載の一遇だ」
と言って、とってもつかぬ長大息をしたので、相手の竜之助が、
「美い女だったな」
と言いました。
「美い女――君にはどうして、いい女か、醜い女か、それがわかる、まあ、いいや、勘でわかるとして置いて、事実、女もああなると凄いね」
「まだ若いな」
「若いにも、まだ嫁入り前なんだ、しかも、たまらぬ由緒のある女なんだ、あれを今晩、この座敷で拝もうとは思わなかった――しかも、あのしどけない寝巻姿の艶なるを見給え、