후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠19(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 319,771자 · 617화면
「いやはや、すさまじいものを見せられた、先般の池田屋斬込みよりも、これはまた一段の修羅場だ、やりもやったり!」
と三人のうち、誰からとなく、まず斯様に口を切って、しばらく沈黙が続いたのは、つまり、三人が、おのおのまずお座つきに発すべき感歎詞が、期せずして胸に一致していたのを、一人が代って口に出したものですから、まず異口同意といったようなものです。
異口同音に舌を捲いての感歎によってもわかる如く、およそこれらの連中が見て、舌を捲いて、やりもやったなアと沈黙せしめられたるくらいだから、相当なにか外で行われたに相違ない。猫を一匹投げ殺して、娘が三日寝たという程度の仕事では、これらの連中の神経は動かないことになっている、その神経を、かなり最大級に刺戟した事件が外で行われたことの現場を、この連中は現に見届けて来たればこそ、ここへ来て、まず舌を捲いて、あっけに取られているに相違ない。
しからばこの連中をして、かく舌を捲かして唖然たらしめた外の出来事の性質は何かというに、やはり、今のその感歎詞を分析してみると相当当りのつくことで、先夜の池田屋斬込みよりも、これはまた一段の修羅場だ――という一句によって推察せられる如く、先夜の池田屋斬込みに幾倍する凄惨の場面が、この京洛の一角のいずれかで展開せられたに相違ない。