후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠2(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,601자 · 387화면
お玉は口惜しくって口惜しくって涙をこぼしてしまいました。
「こんな薄情なお方と知ったら、手紙なんぞを持って来るのではなかった」
神崎沖から押寄せる潮が二見ヶ浦を崩れて、今ここの入江に入って来たらしい。蓑を鳴らすような音が聞えます。
浪の音が、上から落ちて来るように颯と響くと、一穂の燈火がゆらゆらと揺れます。お玉はぶるぶると身震いをしました。
あんまり張りが強くなって、初対面の人を捉まえて薄情呼ばわりをしてしまったことを悔いるような気になって、今ゆらゆらと揺れた火影からその人の横顔を見ると、その人はべつだん腹を立てた様子もないし、腹を立てようとしている様子もありませんが、こう火影から覗いて見ると、どうもなんとなくこの世の人ではないような気がします。蝋のように冷たく光る白い面の色、水色がかった紋のない着流し、胡坐を組んで、一方を向いたまま身動きさえしないでいると、その人の身体のどこからか腥い風が吹き出して水のように流れる。そうすると、お玉はゾッと水をかけられたようになって、ああこの人には生霊か死霊がついている、怖い人、いやな人、呪わしい人、その思いが一時にこみ上げて、