후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠3(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 214,131자 · 423화면
この女は女軽業の頭のお角でありました。お角は一生懸命に役人に頼み込んでみましたが、許さるべくもありません。
「くどい! この上かれこれ申すと処分致すぞ」
役人は言葉を荒くして叱りつけます。
「おや、これほどにお願い申すのに判らないお役人だこと」
「何を申す」
お角があまり強情だから、役人は立って抓み出そうとしました。
縁に腰をかけて見ていた駒井能登守が、
「これこれ松浦」
用人を呼びました。
「はい」
「あの女、血迷うているようじゃ、其方が行ってもと来た方へ追い返してやれ」
と言って、能登守は扇を持って指図をしました。能登守が元の方へ追い返してやれと扇で差し示した方向は、女がもと来た江戸の方ではなく、これから行こうという甲府の方でありました。
松浦はそれを心得たようにズカズカと女の傍へ来て、
「これ女、お関所の前で左様なことを申してはならぬ、早く立帰って出直して参るがよい」
と言って、女の手を取ってグングンと引張り出しました。
「これほどにお願い申してお聞き入れがなければそれまででございます、もし連合いが甲府で亡くなるようなことになれば、わたしは江戸へ帰って親類の者やなにかに面が会わされませんから、ここで死んでしまいます、お関所の前で死んでしまいます」