후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠6(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 185,112자 · 362화면
十六
。あの通り人の足音と声とが近寄って参りました、お聞きなさいまし」
十六
弁信から逃げろと言われたことが、竜之助にとって思い設けぬ暗示となりました。女もまた、そう言われて、一にも二にもこの人を頼る気になったらしい。
頼ってみるとその人は、意外にも盲目の人でありました。強いと思った人は、人並より弱味を備えた人であったことを知った時に、女はその恐怖から解放された心持になりました。この人は怖るべき人ではなく、憐れむべき人である。
女の心が男に向う時、その男が己れを托するに足りるほどに強い男であることを知った時には、信頼となり、或いは恋愛に変ずることもあります。それと違って、男が弱くして、自分がそれを世話をしてやるという立場に立った時は、女はまたその女らしい自負心が芽を出して、男を愛慕する心も起るものであります。
この不思議な遭逢の二人の男女は、どちらが頼り、どちらが頼られるとも知らずに、その場をおちのびました。けれども、道案内はまさしく女のしたことで、竜之助は万事をその女の導くままに任せたのでしょう。かくて、板橋の宿の、とある旅籠屋にたどりついて、そこで一夜の泊りを求めることとなりました。