후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠6(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 185,112자 · 362화면
蛇滝の参籠堂にその人がいると知って、わざわざこの難路を訪れるのか。もし、そうであったなら、今宵に始まったことではあるまい。与瀬か上野原あたりに宿を取っていて、夜な夜な参籠堂に物を運ぶというのは、この女の仕事かも知れません。
大見晴らしに立って認め得た一点の火を、それと知ればこそ、竜之助は迎えのために薄尾花の海へ身を隠したのでしょう。蛇滝へ参籠して既に百日にもなるとすれば、その間に、篠井山の下の月夜段の里まで消息を通ずることは、あえて難事ではありません。ともかくも峠一つ越えての甲州国内のことですから、女の身でも真心さえあれば、訪ねて来られない道ではないのです。ましてお徳は旅に慣れた女であります。奈良田の湯まで看病に行った時の熱が冷めないでいるならば、遥々かけた呼出しに応じないというはずはありません。お徳の目的はわかりました。たしかに蛇滝の参籠堂をめがけて小仏の裏道を急いだのであります。背に負うている男の子は先夫――というても今も夫があるのではないが、亡くなった夫の子の蔵太郎であることも疑いはありません。
しかしながら、竜之助の気は知れない。遠く白根の山ふところから、かりそめの縁の女を呼び寄せてどうする気だ。