후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
うしなわれたはんしん
失われた半身
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 失われた半身(うしなわれたはんしん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,545자 · 21화면
」
突然、彼女は卓上に突っ伏し、肩を震わして泣きだした。泣きながら言うのである。
「あたしね、たとえ一月でも二月でもいいから、あなたと一緒に、二人っきりで暮してみたかった。そしたら、もう死んでもいいと思っていた。でも、もう遅いわ。いいえ、もうだめよ。あたしの思う通りにさしてね。決心したんだもの。なんにも言わないでね。ただ一生、一生、あなたのことは忘れないわ。」
「僕だって……。」
あとの言葉が出なかった。どう言ったところで、嘘になるにきまってる感じだ。なにか、襦袢でもぬがせられたようで、背筋が寒かった。わーっと大声で喚きたい。喚きながら駆け廻りたい。それをばか、ばか、と自分で叱りながら、おれは酒を飲んだ。
「あたしのこと、あなたも、一生忘れないと、ね、誓って。」
「そのことなら、誓うよ。」
「きっとね。」
「うむ、誓う。」
これは、嘘ではない。だが、おれはふいに腹が立った。彼女からの恩義を、今の場合に感じたからだ。彼女はおれの面倒をいろいろみてくれた。帽子が古ぼけてるといっては、新しいのを買ってくれた。靴や、靴下、麻のハンカチ、ネクタイ……。箪笥の底から浴衣地の反物を引き出して、寝間着に仕立ててくれた。