후리가나로 읽는 일본 고전
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きだんクラブ〔せんごばん〕
奇談クラブ〔戦後版〕
野村 胡堂
野村 胡堂의 奇談クラブ〔戦後版〕(きだんクラブ〔せんごばん〕)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,713자 · 28화면
一
平賀源一郎はその凄まじい緊張を眺めながら、静かに語り続けるのでした。
一
作曲家小杉卓二の夫人由紀子は、凄いほどの美人でしたが、虚弱で神経質で、その上生来の内気で、男性を魅惑する肉体的条件は一つも持っていないといった、世にも気の毒な婦人の一人でした。
その由紀子夫人が心臓麻痺で死んだ四日目、葬式を済ませてから三日目の晩に、小杉卓二の愛人夢子が、小杉卓二の留守中、その寝室の中で虫のように殺されていたのです。
それを発見したのは、翌る日小さい旅行から帰って来て、自分の持っていた鍵で、自分の寝室の扉を開けた小杉卓二自身でした。
「あッ」
小杉卓二が大の男の癖に悲鳴を挙げると、お勝手に働いていた雇婆さんのお倉が飛んで来ました。
「まア、夢子さんが――」
お倉婆さんが其場へヘタヘタと坐ってしまったのも無理のないことです。
十二畳ほどの広さの豪華を極めた寝室は、昨夜のまま密閉されて居りましたが、朝の光は厚い窓掛の隙間から入って、天蓋付の素晴らしい寝台の上に、床から半身を抜出したまま、血に塗れて死んでいる恐ろしく魅惑的な美女――小杉卓二の愛人夢子の死骸をクッキリ浮出させているのでした。