후리가나로 읽는 일본 고전
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ぶぎょうとにんそうがく
奉行と人相学
菊池 寛
菊池 寛의 奉行と人相学(ぶぎょうとにんそうがく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,053자 · 17화면
そのうち、母親が死んだとかで、京橋の方の店に奉公したようでございます」
「左様か。長吉、まだその外にあるだろう、そちは人命を助けたことがないか……」
と越前は、やや前かがみになって訊いた。
長吉は、しばらく考えていたが、
「……そうおっしゃるとございました。古いことでつい忘れて居りました。もう五年前、私が盗みを始めた頃でございます。両国橋の上で、身投げをしようとする老人を助けました」
「うむ」
「何でも、村の貧しいお百姓達が、御年貢を収めないので、庄屋殿が入牢している。それを救い出すために、村中が五十両と云う大金を蒐めて、村中で一番物がたいその老人に、あずけて江戸へよこした。所が、その金を盗まれたので、申訳ないと云うための身投げでございました」
「そちが、その金を才覚してやったのか」
「五日と云う期限を切って、その間に盗み集めてやりました。御奉行さまの前ですがあのときほど、盗みが面白かったことはございません」
越前は、苦笑していたが、
「長吉よく物を考えて見よ、その老人が生命を失おうとしたのは、その老人の金を盗んだ盗人の故ではないか。そちも、人の金を盗むことで、その人の生命を奪っていることもあるのだぞ。