일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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やもり

守宮

豊島 与志雄

豊島 与志雄의 守宮(やもり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,180자 · 5화면

아오조라 문고

そして眺めていると、その窓の一つに、ぬーっと――そう云える早さで、或は遅さで――人の頭が出てき、顔が出てき、首、肩、胸……タオルの寝間着姿の半身が現われた。まだ若いらしいが、長髪は乱れ、頬の肉は落ち、寝間着の胸ははだけ、そして鋭い眼付で、じっと窓硝子を見つめ、暫くたつと、急に下に引込んでしまった。それから、またぬっと、頭、顔、肩、半身……そして暫く見つめて、急に引込む。

それが何度か繰返された。宛も、徐々に身を起して、窓に何かを見つめ、恐れて急に屈み込む、そういう動作が繰返されてるかのようだった。私はそこに佇んで、それを眺めていた。我を忘れていた。するうちに、もう窓には人影がささなくなり、白い天井の室の中の灯火のみが徒らに明るく、何事も起らず、それが却って不気味な感じを与え、私は寒々とした気持で我に返って、急いで歩きだした。

あの男は何をしていたのであろう? それは知る由もなかったが、或る晩私は、自分の姿を室の硝子戸に度々見出していることに気付いた。そしてその姿は、鏡の面に明瞭に映るのとちがって、薄くぼやけながら、明暗の差が多く立体的で、真暗な中に宙に浮いている。