후리가나로 읽는 일본 고전
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あんごのしんにほんちり
安吾の新日本地理
坂口 安吾의 安吾の新日本地理(あんごのしんにほんちり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 24,085자 · 48화면
「クジラと鹿の番人みたいなものですよ」
と呟きながら、私たちを案内するために肩から拳銃の吊り皮をブラ下げる。規則によって、やっぱり一人前のカッコウだけはしなければならないそうだ。
「先日、署長会議で上京しましたが、日比谷の交叉点で、ゴーストップの信号をまちがえて、こッぴどく叱られましたな」
ゴモットモ。ゴモットモ。
私たちは大洋漁業へ行った。仙台からここまで、行く先々、会社も人間も、東北の人々と、東北の人々によって作られた会社であった。大洋漁業だけは、東北の人によって作られた会社ではなかったのだ。フシギなものだね。たッたそれだけで、もう、違うのだ。都会と東北の違いというものが、どことなしに会社の隅々ににじみでている。会社に働く人の大半は、同じように東北の人だろうけれども、なんとなく違う。牡鹿半島のドン底まで来て、私たちはむしろ都会を見たのであった。
私たちは、妙に幸運なめぐりあわせであった。今は鯨のとれるシーズンではない。捕鯨船は一年中でているけれども、最も盛んなシーズンは六月から十月ごろまでだそうだ。そして年間にとれる数はといえば、昨年は甚しい不漁で、鮎川全体の会社で四百余頭、平均して年々七八百頭だそうである。