후리가나로 읽는 일본 고전
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たぬきじる
完本 たぬき汁
佐藤 垢石
佐藤 垢石의 完本 たぬき汁(たぬきじる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 133,158자 · 273화면
いままでは、団栗とはただ俳味を帯びた山野の邪魔物であるとしか思っていなかったのであるけれど、これによると我々人生と甚だ密接の関係を持ってきたようだ。我々、嗜酒漂泊の徒は、声をあげて万歳と叫ばねばならない。
だが私はこの記事を一読してなんとなく、一抹の虚寂を感じた。と、いうのは猪の身の上のことである。団栗の稔りの秋に、小学生が大挙して山野を跋渉すれば、猪群は忽ち食料難に陥るだろう。
今冬の猟期には、猪は痩せほそり皮は骨の袋となるに違いない。物価の塩梅にはほんとうに賢明なる政府諸公も、この猪肉の公定値段をきめるには、思案投げ首の苦境に陥るのではないかと考えられる。
二
猪に続いて哀れなのは、狸であろう。狸公も、団栗を食料として命を繋いでいるのである。人間界に団栗酒醸造のことあるを知るや知らずや、狸公の身の上も少なからず心配になった。
私の故郷上州は、有名な狸の産地である。この事実は、館林の茂林寺にある文福茶釜の伝説などによったものではなく、前橋市一毛町の毛皮商坂本屋の取扱高の統計によるのである。坂本屋の話によると、近くは秩父山から甲州路。東は出羽奥州、北は越中越後遠くは飛騨の山々から、中国辺に至る二、三百年来手広く取引をなし、山の猟師が熊、鹿、狸、狐、羚羊、猿、山猫、山犬などの毛皮を携えて遙々前橋