일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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たからにくわれる

宝に食われる

宮本 百合子

宮本 百合子의 宝に食われる(たからにくわれる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 1,787자 · 4화면

아오조라 문고

もう一寸、麗らかな太陽の下で情感ある蔭を重ねている矮樹を縫って更に奥へと進んで見る。――私は不意に自分を囲んだあの静けさ、諧調ある自然の沈黙に打れ感動した心持を今だに忘られない。私は、その時ひとりでに六尺ばかりに延びた馬酔木がこんもり左右に連り生え、云うに云われぬ優しい並木路で区切られた草原の一隅を見つけ出した。そこに腰を下し、私は恍惚として空想に耽った。

今度の旅行では、永年心に印象され憧れの胚種となっていたそれ等自然の感銘の上に幾分豊富な芸術的知識を加え得た。精神の活々する実に楽しい旅であった。けれども、寺々を歩いているうちに、時々私の心持を陰気にさせる一つのものがあった。それは、仏像拝観に訪ねた私たちを案内したりもてなしたりしてくれる僧侶が、大概ごく若いのにまるで大人ぶり、それも一人前の坊さんぶるのではない軽薄な美術批評家ぶって、小癪な口を利き立てる淋しさである。やっと十九か二十ぐらいの、修業ざかりと思われる若僧が、衣の袖を翻して心得顔に、

「結構なものですな。まるでギリシア彫刻を見るようです、大理石の味がある」

などと云う時、ははんと寥しいのは、私の性根がひねくれているのだろうか? 奈良の僧侶の多くの者は、祖先の遺産が沢山すぎ立派すぎて或る点スポイルされていると私は思った。