후리가나로 읽는 일본 고전
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いえ
家
島崎 藤村
島崎 藤村의 家(いえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 126,748자 · 254화면
お種は夫に別れて、あるたくましげな男に背負さった。男はジャブジャブ白い泡の中を分けて行った。
艀が浮いたり沈んだりして本船の方へ近づくに随って、悄然見送りながら立っている達雄の顔も次第にお種には解らなく成った。勝手を知った舟旅で、加に天気は好し、こうして独りで海を渡るということは、別にお種は何とも思わなかった。唯、彼女は夫のことが気に懸って成らなかった。汽船に移ってから、彼女は余計に心細く思って来た。夫は最早傍に居なかった。
伊豆行の汽船は相模灘を越して、明るい海岸へ着いた。旅客は争って艀に移った。お種も、湯の香のする温泉地へ上った。
伊東の宿には、そこでお種の懇意に成った林夫婦、隠居、書生などがその夏も来ていた。この家族は東京から毎年のように出掛けて来る浴客である。長い廊下に添うて、庭に面した二階の部屋がこの人達の陣取っていた処で、お種はその隣の一室へ案内された。不取敢、彼女は嫁の豊世へ宛てて書いた。
その日からお種は温泉宿の膳に対って、故郷の方を思う人であった。不思議にも、達雄からは文通が無かった。一週間待っても、二週間待っても、夫は一回の便りもしなかった。