후리가나로 읽는 일본 고전
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ふじ
富士
岡本 かの子
岡本 かの子의 富士(ふじ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 40,579자 · 82화면
人間も四つ五つのこどもの時分には草木のたたずまいを眺めて、あれがおのれに盾突くものと思い、小さい拳を振り上げて争う様子をみせることがある。ときとしては眺めているうちこどもはむこうの草木に気持を移らせ、風に揺ぐ枝葉と一つに、われを忘れてゆららに身体を弾ませていることがある。いずれにしろ稚純な心には非情有情の界を越え、彼と此の区別を無みする単直なものが残っているであろう。
天地もまだ若く、人間もまだ稚純な時代であった。自然と人とは、時には獰猛に闘い、時には肉親のように睦び合った。けれどもその闘うにしろ睦ぶにしろ両者の間には冥通する何物かがあった。自然と人とは互に冥通する何者かを失うことなしに或は争い或は親しんだ。
ここに山を愛し、山に冥通するがゆえに、山の祖神と呼ばるる翁があった。西国に住んでいた。
平地に突兀として盛り上る土積。山。翁は手を翳して眺める。翁は須臾にして精神のみか肉体までも盛り上る土堆と関聯した生理的感覚を覚える。わが肉体が大地となって延長し、在るべき凸所に必定在る凸所として、山に健やけきわが肉体の一部の発育をみた。
翁は、時には、手を長くさし出して地平の線に指尖を擬する。