후리가나로 읽는 일본 고전
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ろうじゅうのめがね
小笠原壱岐守
佐々木 味津三
佐々木 味津三의 小笠原壱岐守(ろうじゅうのめがね)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 57,249자 · 115화면
「話と言うはこうで厶ります。ついこの冬の末にそれもこの二本松のお城下にあった話じゃそうに厶りまするが、怪談に逢うたは旅の憎じゃとか申すことで厶りました。多分修行半ばの雲水ででも厶りましたろう。雪の深い夕暮どきだったそうで厶ります。松川の宿に泊ればよいものを夜旅も修業の一つと心得ましたものか、とぼとぼと雪に降られてこの二本松目ざし乍らやって参りますると、お城下へもうひと息という阿武隈川の岸近くで左右二つに道の岐れるところが厶りまするな、あの崖際へさしかかって何心なく道を曲ろうと致しましたところ、ちらりと目の前を走り通っていった若い女があったそうに厶ります。ぎょっと致しましたが、そこはやはり旅馴れた出家で厶りますゆえ、雪あかりにすかしてよくよく女を見直すと、これがどうで厶りましょう。パラリと垂れたおどろ髪の下から、ゲタゲタと笑いましてな、履物も履きませず、脛もあらわに崖ぷちへ佇み乍ら、じいっと谷底を覗いていたかと思うと止めるひまも声を掛けるひまもないうちに、ひらりと飛込んで了ったと言うので厶りまするよ。それからが大変、なにしろ身は出家で厶りまするからな。