후리가나로 읽는 일본 고전
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
正岡 容의 小説 圓朝(しょうせつ えんちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 163,270자 · 325화면
手紙をよこすもあり、楽屋へ訪ねてくるもあり、中には代地の家まで押し掛けてくるものもあった。
中で圓朝の心に通うおんながただ一人だけあった。両国垢離場の昼席からは橋ひとつ隔てた柳橋の小糸という妓だった。垢離場四年間(それほど連続的にその第一流の寄席は圓朝一人を出演せしめたのだった)の長期出演が、いつしか二人の仲に花咲かせ、実を結ばせるゆくたてはとなったのだった。
小糸。
クッキリした濃い目鼻立ちのくせに陰影が深く、顔も姿も寂しさひといろに塗り潰されていた。いつも伏目の、控え勝ちの、ジッと寄辺なく物思いに沈んでいるような風情――一にも二にも圓朝はそこに心を魅かれた。
むらがる仇花の中へほのぼのと姿を見せている夕顔の花ひとつ。
身近に感じないわけにはゆかなくなっていたのだった。
三
圓朝二十九の夏がきた。
ペルリの黒船来航以来、にわかに息詰まるような非常な匂いを見せだしてきていた世の中は、相次ぐ内憂外患に今や何とも名状しがたい物騒がしさはほとんどその頂点にまで達していた。水戸の天狗騒ぎ、長州軍の京討入、次いでその長州征伐、黒船の赤間ヶ関大砲撃、そうしてさらにこの六月には公方様は一切を天朝様へお還し申し上げなければ。