후리가나로 읽는 일본 고전
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こさかいふぼくしのおもいで
小酒井不木氏の思い出
国枝 史郎
国枝 史郎의 小酒井不木氏の思い出(こさかいふぼくしのおもいで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,050자 · 5화면
などと軽い調子でいわれて、愉快そうに話して行かれた。
そのように几帳面であったので、時々微笑させられるようなことがあった。此方でハガキを差し上げるとハガキで返辞をされ、こっちで封書を差し上げると封書で返辞をされ、こっちで此方の町名番地姓名を印刷ズリのもので差し上げると、氏もそうしたもので返辞をされ、こっちで、侍史と書けば氏も侍史と書いて来られ、硯北と書いて差し上げると硯北と書いてよこされた。驚くべき対等さであり、驚くべき他人感情顧慮さであった。で、つい微笑してしまう。
氏は決して人や人の作を悪口しなかった人であった。患者に対して医者が「悪いよ」というと必ず患者は不快の心持を起こす。だから「悪いよ」ということをいってはいけないという――あの医者としての心掛から来ているものと思われる。
「能率的にお書きなさいよ」と人に進められるのが氏の癖であった「創作ですよ。そう能率的にばかり書けるものですか」などと私達がいうと、「でも私は能率的に書いておりますよ。あなたも能率的にお書きなさいよ」とまた進められる。実に人にそういって飽かずに進められたそのことこそ誠に能率的であった。