후리가나로 읽는 일본 고전
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やねうらのさんぽしゃ
屋根裏の散歩者
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 屋根裏の散歩者(やねうらのさんぽしゃ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 28,862자 · 57화면
天井からの隙見というものが、どれ程異様な興味のあるものだかは、実際やって見た人でなければ、恐らく想像も出来ますまい。仮令、その下に別段事件が起っていなくても、誰も見ているものがないと信じて、その本性をさらけ出した人間というものを観察すること丈けで、十分面白いのです。よく注意して見ますと、ある人々は、その側に他人のいるときと、ひとりきりの時とでは、立居ふるまいは勿論、その顔の相好までが、まるで変るものだということを発見して、彼は少なからず驚きました。それに、平常、横から同じ水平線で見るのと違って、真上から見下すのですから、この、目の角度の相違によって、あたり前の座敷が、随分異様な景色に感じられます。人間は頭のてっぺんや両肩が、本箱、机、箪笥、火鉢などは、その上方の面丈けが、主として目に映ります。そして、壁というものは、殆ど見えないで、その代りに、凡ての品物のバックには、畳が一杯に拡っているのです。
何事がなくても、こうした興味がある上に、そこには、往々にして、滑稽な、悲惨な、或は物凄い光景が、展開されています。平常過激な反資本主義の議論を吐いている会社員が、誰も見ていない所では、貰ったばかりの昇給の辞令を、折鞄から出したり、しまったり、幾度も幾度も、飽かず打眺めて喜んでいる光景、ゾロリとしたお召の着物を