후리가나로 읽는 일본 고전
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さんけいにいくるひとびと
山谿に生くる人々
葉山 嘉樹
葉山 嘉樹의 山谿に生くる人々(さんけいにいくるひとびと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 33,699자 · 67화면
「探しといで」
と言うと、ランドセルを置いたまま、また小川沿いに急坂を上って行った。
大山は何とも言い表し難い気持に囚われた。飯場から学校までの、一里半の峻嶮な上り一方の坂道は、同時に、峻嶮なる児童の社会生活である。そこでは、この八歳になるか弱い子供は、一個の独立人としての生活を営まねばならない。その各々の子供たちは各々の異った家庭や、育った環境を持っていた。
ある者は飯場頭の子であり、ある者は親方の子であり、ある者は労働者の子であった。またある者は宿屋の子であり、会社員の子であり、小農の子であった。
その各々は、一々生活のやり方が違っていた。そこでは道徳の基準が、まだ一定していなかった。文化程度が不揃いであった。それでなくても子供たちは、冒険を好み、変化を好んだのに、その親たちの中には、兇暴な日常生活を営む者もあった。
そういう訳だったので、大山は、その子供を、自分自身の意の通りに、通学させるという考えを放棄したのだった。
読本を「探しに」行った子供は、「なかった」と言って帰った。
「じゃあ、いいから好きなようにして遊びな」
と、大山は言った。
――長い生活だ。