후리가나로 읽는 일본 고전
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あらし
嵐
島崎 藤村
島崎 藤村의 嵐(あらし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 54,007자 · 108화면
「おう、三ちゃんもちょうどいいとこへ来た。お前にも見せるものがある。」
と、私は言って、この子のためにも同じように用意して置いた証書を取り出して見せたあとで、
「お前も一度は世界を見て来るがいいよ。」
と言い添えた。
「そうしてもらえば、僕もうれしい。」
それが三郎の返事であった。
何か私は三人の男の子に餞別でも出したような気がして、自分のしたことを笑いたくもあった。時には、末子が茶の間の外のあたたかい縁側に出て、風に前髪をなぶらせていることもある。白足袋はいた娘らしい足をそこへ投げ出していることがある。それが私の部屋からも見える。私は自分の考えることをこの子にも言って置きたいと思って、一生他人に依るようなこれまでの女の生涯のはかないことなどを話し聞かせた。
それにしても、筆執るものとしての私たちに関係の深い出版界が、あの世界の大戦以来順調な道をたどって来ているとは、私には思えなかった。その前途も心に懸った。どうかすると私の家では、次郎も留守、末子も留守、婆やまでも留守で、住み慣れた屋根の下はまるでからっぽのようになることもある。そういう時にかぎって、私はいるかいないかわからないほどひっそりと暮らした。