후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
あらし
嵐
島崎 藤村
島崎 藤村의 嵐(あらし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 54,007자 · 108화면
分配
四人もある私の子供の中で、亡くなった母さんを覚えているものは一人もない。ただいちばん上の子供だけが、わずかに母さんを覚えている。それもほんの子供心に。ようやくあの太郎が六歳ぐらいの時分の幼い記憶で。
母さんを記念するものも、だんだんすくなくなって、今は形見の着物一枚残っていない。古い鏡台古い箪笥、そういう道具の類ばかりはそれでも長くあって、毎朝私の家の末子が髪をとかしに行くのもその鏡の前であるが、長い年月と共に、いろいろな思い出すらも薄らいで来た。
あの母さんの時代も、そんなに遠い過去になった。それもそのはずである。太郎や次郎はもとより、三郎までもめきめきとおとなびて来て、縞の荒い飛白の筒袖なぞは着せて置かれなくなったくらいであるから。
目に見えて四人の子供には金もかかるようになった。
「お前たちはもらうことばかり知っていて、くれることを知ってるのかい。」
私はよくこんな冗談を言って、子供らを困らせることがある。子供、子供と私は言うが、太郎や次郎はすでに郷里の農村のほうで思い思いに働いているし、三郎はまた三郎で、新しい友だち仲間の結びつきができて、思う道へと踏み出そうとしていた。