후리가나로 읽는 일본 고전
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あらし
嵐
島崎 藤村
島崎 藤村의 嵐(あらし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 54,007자 · 108화면
どの時代を思い出してみても、私にはそう楽なという日もない。ずっと以前に、私は著作のしたくをするつもりで、三年ばかり山の上に全く黙って暮らしたこともある。私もすでに結婚してから三年目で、家のものなぞはそろそろ単調な田舎生活に飽いて来て、こんなことでいつ芽が出るかという顔つきであったし、それに私たちの家ではあの山の上だからやって行けたと思うほどの切り詰めた暮らしをしていたから、そういう不自由さとも戦わねばならなかったし、毎年十一月から翌年の三月へかけて五か月もの長い冬とも戦わねばならなかった。一度降ったら春まで溶けずにある雪の積もりに積もった庭に向いた部屋で、寒さのために凍み裂ける恐ろしげな家の柱の音なぞを聞きながら、夜おそくまでひとりで机にむかっていた時の心持ちは忘れられない。でも、私はあの山の上から東京へ出て来て見るたびに、とにもかくにも出版業者がそれぞれの店を構え、店員を使って、相応な生計を営んで行くのにその原料を提供する著作者が――少数の例外はあるにもせよ――食うや食わずにいる法はないと考えた。私が全くの著作生活に移ろうとしたのも、そのころからであった。