후리가나로 읽는 일본 고전
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パリさい
巴里祭
岡本 かの子
岡本 かの子의 巴里祭(パリさい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 30,324자 · 60화면
――奥さん僕は此の娘を連れて歩きますよ。あなたと二人では、ひょっと喧嘩でも始めるといけませんからね。」
新吉の日本人らしい決定的な強さに圧された。その上夫人は娘の前で気前を見せる虚栄心も手伝って案外あっさり承知した。新吉は夫人のしつこさに復讐したような小気味よさを感じたが、年若な娘の放散する艶々しい肉体の張りに夫人の魅力が見る/\皺まれて行くのも気の毒だった。
タクシーでオペラの辻まで乗りつけて、そこからイタリー街へ寄った、とあるキャフェで軽い昼食を摂りながら娘に都大路の祭りの賑いを見せていると、新吉はいろ/\のことが眼の前の情景にもつれて頭に湧いた。あのトロカデロの坂道の崖の下あたりにリサが潜んでいて娘に自分達の後を追わせたのではなかろうか。それにしても、よくもこう注文にふさわしい娘を探し出したものだ。娘はどういう風にリサから話し込まれたか知らないが、芝居をしているとも見えぬ程の自然さでこの芝居をこなしている。芝居をしながら、ちっとも本質を覆わない身についている技巧はまったくフランス娘の代表とも思われるほど本能の味わいを持って居る。娘はフォークの尖にソーセージの一片と少しのシュークルートの酢漬けの刻みキャベツをつっかけて口に運びながら食卓に並んだ真中の新吉を越して夫人に快濶に話している。