후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ほ
帆
宮本 百合子
宮本 百合子의 帆(ほ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,973자 · 25화면
偶然の雪が却って彼女に興を与えた。生来雪好きの藍子は電車の上り口に、誰かの足駄から落ちた一かたまりの雪が、ほんの僅か白くあとは泥に滲んで落ちているのにまで新鮮な印象を受けた。
本郷区役所前で電車を降り、右へ折れて、藍子は湯島天神の境内に入って行った。大鳥居から拝殿へ行く石畳みの上へ一条雪掻きでつけた道がある。本殿から社務所のようなところへ架けた渡殿の下だけ雪がなく、黒土があらわれ、立木の間から、彼方に広い眺望のあることが感じられた。
藍子は人っ子一人いない雪の中に佇んで暫くあちこち見ていたが、渡殿とは反対の方角に歩き出した。やがて、見晴し亭と朱で電燈の丸火屋に書いた奉納燈があり、同じ文字の横看板をかかげた格子戸が向うに見えた。藍子は「婦系図」の、やはり湯島天神境内の場面を思い出し、自分の書生っぽ姿を思い合わせ、ひとり笑いを浮べた。
格子をあけると、十八九の束髪に結った女が出て来た。
「こちらに大塚おいねさんて方おいでですか」
女は怪訝そうに藍子の女学生風な合羽姿を見上げながら曖昧に、
「さあ」
と答えた。
「ついこの頃新しく来なすった人あるでしょう? そのかたに尾世川さんのことで来たって、ちょっと呼んでくれませんか」