후리가나로 읽는 일본 고전
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かげおとこ
影男
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 影男(かげおとこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 154,133자 · 310화면
真の悪人というものは、この人ならばだいじょうぶという見通しをつけた場合は、まるでお人よしのように、隠しだてをしないものだ。こういう話し方をするからには、かれは川波良斎が必ず会社の依頼人になるという確信を持っていたにちがいないのである。
良斎も商売上の取り引きにかけては、わかりの早いのを自慢にしているほどの男だから、ここまで聞けば、もうちゅうちょすることはないと思った。須原というサル面の小男は、見かけによらぬ大胆不敵な悪党で、信頼するに足るという感じがしてきた。
「それで、きみがきょう、わたしをたずねてくださった意味は?」
わかりきったことを、わざと尋ねてみた。
「この際、殺人請負業者にご用がおありだと思いましてね」
相手もすましている。
「そんなにやすやすとやれますか」
「相手によって、むろん難易はあります。しかし、わたしどもの会社は、いまだかつて、途中で手を引いたことはありません。必ずなしとげるのです。しくじれば、われわれ自身のいのちにかかわるのですからね。また、万一われわれが逮捕せられるようなことがありましても、そして、たとえ死刑の宣告を受けようとも、けっして依頼人の名は出しません。