후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
かげおとこ
影男
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 影男(かげおとこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 154,133자 · 310화면
朱色がだんだんあせていくと、空は真珠のような乳色に変わった。谷底までも、ほのかにしらんできた。そして、それが、いつ移るともなく、水色から濃紺に変じていって、一点の雲もない紺碧の空となった。
ほのかに風の渡る音が聞こえてきた。そして、その風に送られるように、裂けめの一方から、桃色がかった不思議な形の白い雲が現われ、静かに裂けめの上を流れていく。
「アッ、あれは雲じゃない。美しいはだかの女だ。数人の女たちが、手を組み、足を組んで、一団の白い雲となって、横ざまに流れているのだ」
「羽衣をぬいだ天女のむれだ。女神の一団が天空を漂っているのだ」
女人の雲は、漂いながら、たちまちにしてその色彩を変えていった。桃色となり、オレンジとなり、草色となり、紫となり、青となり、赤となり、あるいは半面は緑、半面は臙脂の異様な色彩となり、虹の五色に変化した。
その女人雲は、動くと見えて動かなかった。いつまでも岩の裂けめの、はるかの空に漂っていた。
「何か巧みなくふうで、下から見えぬように、ロープかなんかでつっているのだな」
影男はちらっと現実的なことを考えた。
紺碧の空が、ドス黒く曇ってきた。