후리가나로 읽는 일본 고전
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かげおとこ
影男
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 影男(かげおとこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 154,133자 · 310화면
(笑い)場所はいまに電話でいってくるから、きみのほうから、飛行の準備ができしだい、ここへ電話してくれたまえ。じゃあ、大急ぎでたのんだよ」
今日新聞でも、ホテルでも、電話交換手は忙しくて、盗み聞きなんかしている暇のないことを知っていた。鮎沢はそういう細かいところへ気をくばって、ぎりぎりの線まで危険を冒すことが楽しかったのである。
もう一つ電話。
「みや子かい、ぼく、鮎沢。今は鮎沢なんだ。このあいだ頼んでおいたこと、いよいよきょうだよ。すぐに例の衣装を持って、ここへ来てくれたまえ。きょうはきみといっしょに善神になるんだ。善なる全能の神になるのだ。楽しいぜ。じゃあ、すぐにね」
みや子というのは、かれのあまたの愛人のひとりで、こういうことにはうってつけの善女であった。
十二歳の大曾根さち子は、肺病の継母に卵を一つだけ買ってくることを命じられて家を出たが、ふと夢見る子の異常な心理になって、そのままどこまでも、どこまでも歩いていった。東京から山は見えなかったけれど、「山のかなたに住むという」何かを求めていたのだ。その道を、果ての果てまで歩いていったら、まったく別の世界があるのではないかという、鬼の国から離れたい子ども心のさせたわざである。