후리가나로 읽는 일본 고전
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かげ
影
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 影(かげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,483자 · 9화면
暫くすると、向うの室の方で、何かひそひそと囁く声が聞えます。耳を澄すと、「恐い?……恐くない?」というような言葉や、「ほら、こんどは狐よ、」などという言葉が聞き取れました。
「ごらんなさい、」と叔母は云いました、「いつまでも寝つかないで、いろんな手真似をして脅かしあってるじゃありませんか。あなたがあんまり悪いたずらをするからですよ。」
そして叔母は何度も立っていって、子供達を叱ったり賺したりして、無理に布団の下に押し入れてるようでした。
そのうちに、子供達は眠ってしまい、夜は更けて、家の中がしいんと静まり返りました。まだ荷物の取散らされてる新らしい家の、鼻馴れぬ呆けた香りが、あたりの空気に漂っていて、妙に気持が落付きませんでした。私達の話は自然に叔父のことへ向いてゆきました。もう神戸……岡山あたりだろうかとか、いつ頃朝鮮へ着かれるだろうか、とかそんなことを話しながら、夜の中を走ってる汽車と、それに関連するいろんな想像上の椿事とが、心の奥に巣くってきました。そして二人は、遠くを見守る心地で、お寝みなさいとはいつまでも云い出しかねていたのです。女中までが隅の方で、妙にまじまじとした眼を真円い顔の中に見張っていました。