후리가나로 읽는 일본 고전
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やくにんがくさんそく
役人学三則
末弘 厳太郎
末弘 厳太郎의 役人学三則(やくにんがくさんそく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 86,454자 · 172화면
「過失」のみが唯一の責任原因ではない。そのほかにも賠償責任の合理的原因とするに足るべき事例がある。それを基礎としてまさに新しい法律を制定すべき時が来たのです。学者も動きました。立法者も多少動きました。ドイツを初め諸国において制定された自動車責任法はその実例の一つです。けれども諸国の立法者が遅疑して進まず、またドイツの学者が紙上に無過失責任論を戦わせている間に、事実上一大躍進を遂げたものはフランスの裁判所です。
フランスの裁判所は、本来主観的であるべき「過失」の観念を客観化せしめました。これこれの場合には当然過失あるものと客観的に決めてしまって、主観的な本来の意味の過失いかんを問わなくなりました。むろん口では「過失」といっています。しかし、そのいわゆる「過失」は実は「違法」ということと大差なくなりました。かくしてドイツの学者が正面から堂々と無過失責任の理論を講究し論争している間に、フランスの裁判所は無言のうちにその同じ目的を達してしまいました。そうしてその際使われた「武器」はすなわち「嘘」です。フランスの裁判所は「嘘」を武器として新法理を樹立したのです。