후리가나로 읽는 일본 고전
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おはぎとななくさがゆ
御萩と七種粥
河上 肇
河上 肇의 御萩と七種粥(おはぎとななくさがゆ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,614자 · 23화면
日暮時うちに帰って見ると、母は私のために夕餉の御馳走を拵えて待っていて呉れたが、おはぎのおかげで私は最早やそれを食べることが出来なかった。それを見て、母は私に、お前は人情負けをするからいかん、なんでそんな物を無理に食べたかと、小言めいた物の言い方をしたが、しかしあのおはぎは、私にとっては腹一杯食べずには居られなかったものであり、今になって考えて見ると、あれは私が生涯のうち頂いたものの中で最も有り難かった物の一つである。
人間は人情を食べる動物である。少くとも私は、人から饗応を受ける場合、食物と一緒に相手方の感情を味うことを免れ得ない人間である。で、相手が自分の住んでいる環境の中で、能う限りの才覚を働かせて献げて呉れた物であるなら、たといそれが舌にはまずく感覚されようとも、私の魂はそれを有り難く頂く。それと逆に、たといどんな結構な御馳走であろうとも、犬にでも遣るような気持で出された物は、食べても実際うまくない。折角御馳走を頂きながら、私は少しも感謝の情を起さず、むしろ反感を残す。場合によっては、その反感がいつまでも消えず、時々思い出しては反芻するうちに、次第に苦味を増しさえすることがある。