후리가나로 읽는 일본 고전
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ただなおきょうぎょうじょうき
忠直卿行状記
菊池 寛
菊池 寛의 忠直卿行状記(ただなおきょうぎょうじょうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,602자 · 47화면
最後には、家臣をほしいままに手刃するばかりでなく、無辜の良民を捕えて、これに凶刃を加えるに至った。ことに口碑に残る「石の俎」の言い伝えは、百世の後なお人に面を背けさせるものである。が、忠直卿が、かかる残虐を敢てしたのは、多分臣下が忠直卿を人間扱いにしないので、忠直卿の方でも、おしまいに臣下を人間扱いにしなくなったのかも知れない。
六
しかし、忠直卿の乱行も、無限には続かなかった。放埒がたび重なるにつれて、幕府の執政たる土居大炊頭利勝、本多上野介正純は、私に越前侯廃絶の策をめぐらした。が、剛強無双の上に、徳川家には嫡々たる忠直卿に、正面からことを計っては、いかなる大変をひき起すかも分からぬので、ついには、忠直卿の御生母なる清涼尼を越前へ送って、将軍家の意をそれとなく忠直卿に伝えることにした。
忠直卿は、母君との絶えて久しき対面を欣ばれたが、改易の沙汰を思いのほかにたやすく聞き入れられ、六十七万石の封城を、弊履のごとく捨てられ、配所たる豊後国府内に赴かれた。途中、敦賀にて入道され、法名を一伯と付けられた。時に元和九年五月のことで、忠直卿は三十の年を越したばかりであった。